2008年05月03日

マレー人の持つ空気感

浅草でゆったりと歩く人たちがいるなあと思ったら、マレー系の家族だった。ちょっとおなかを突き出した感じで外股でゆっくり歩く懐かしいスピード。
何となくこちらも歩調を合わせてしまう。

断食明けにマレーシア大使館に行ったことがあるのだが、その時に感じた空気感と同じものがその家族の周りには流れていた。
ここでいう「空気感」とは、人々の話し方や食べ方、歩き方から醸し出されるもので、この空気の中にいるだけで安心できるような心地よさがある。
きれいな大使館に断食明けハリラヤの食事、おしゃれをしている人々。トイレも近代的できれい、なのだが、トイレの洗面所で赤ちゃんのお尻を洗っていたのは、まさにマレーシアだった。
一歩外にでると、渋谷区都会のど真ん中。異なる時間の流れから急に現実に引き戻された気がした。

浅草ではその家族と5mほど一緒に歩いたが、追い越してからはさっさと歩き始め、あっという間に距離をつけていた。
いいなあと思いながらもうこちら側に住んでいる私。
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2008年04月29日

ベランダ閉め出され事件

マレーシアではタマン・ジナンというところに住んでいた。Taman Jinan 。

そこは8軒ほどの家が、4軒ずつ向かい合って建っている地域で、回りは田んぼとゴム園。
家を挟んだ通りを子ども達が遊んでいたり、アイスクリームやが来たり、と静かでのどかな一角だった。その内の二階建て一軒家に住んでいた。

近所との付き合いは、挨拶程度の家もあり、子どもが遊びに来る家もあり、たまには頼みごとをしたりされたり、そこそこの付き合いを保っていた。
しかし、週末は家を留守をすることも多く、そこそこは「そこそこ」止まりでもあった。

そんな私と近所の人たちを急速に近づけた事がある。

めずらしく、二階のベランダの掃除をしていた時、勢いよく風が吹きドアが閉まった。そのはずみでドアに鍵がかかってしまい、私はベランダに取り残されてしまった。外で遊んでいる子ども達に、玄関から入ってくるように指示をしたのだが、そこも鍵が閉まっているという。二階のベランダに閉め出されてしまったのだ。

近所の人たちが集まってきて「今夜はそこで寝るんだなあ」などと軽口をたたかれていたのだが、その内に段々心細くなってきた。お父さん達が集まって裏口の方に行ってくれたのはわかったのだが、何もせずにそこに立っているのは恥ずかしく心許ない。スカートだったが、近所のおばさん達のキャーキャーいう声の中、何とかベランダの塀を乗り越え、隣との境のフェンスに足をかけて下に降りた。

裏では台所の二重ドアを壊していたのだが、なかなかうまくいかない。途中で内部ドアの内側に鍵をかけていたことを思い出し(早くそれを言えよ〜と怒られてしまったが)、ドアを揺らしてその鍵を取って一件落着。

事件らしい事件もない田舎町にいい話題提供ができ、その後、タバコを配ってお詫びをし、一挙に近所の人たちとの距離が縮まった。という訳でした。
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2007年09月10日

キル・ヒル

マレーシアボルネオ島を歩いた時のこと。
その歩きはヒルとの戦いだった。

休憩の度に誰かの足元にヒルが。
川で水浴びをしたら、胸元にヒルが。

休憩地点に着く度に互いの足元を確認しあい、見つけた時には石でヒルを引きちぎっていた。
それだけ注意しても敵は巧妙。

後ろを歩いていた友人が私の「Tシャツが赤い」というので見てみると、肩の部分が怪我をしたように真っ赤になっていた。
常に足元に気を取られ、上半身は油断していたのだ。

どうやら上から落ちてきたらしい。
すでにヒルは姿を消しており、
首筋に噛まれた後が残っていた。

襟足の髪は血で固まっていて、川で髪を洗ったら、つつつ〜っと血の筋が何本も流れていった。
ヒルに噛まれた後は血がなかなか止まらないし、いつまでもいつまでもかゆく、跡もずっと残る。

今でも、細いヒルがくっついて全身をゆらゆらさせている姿や、血を吸ってころころと太り、吸い終わって丸々としたまま転がっていく姿が目に焼きついている。

そして、今でも「エイ!エイ!」っとなかなか切れないヒルを石でつぶしている感覚を思い出す。
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2007年07月20日

糞ころがし

汚い話で恐縮だが、私の糞を転がしている虫を見たことがある。

マレーシアボルネオ島。ピナクルズという場所へ行ったときだ。
ジャングルの中の高床式の小屋に一泊した。

シャワーは近くの川。トイレは道端。
どこでも使い放題のトイレなのに、不思議なもので、同じところを探してそこで用を足そうとしていた。

そして、そこで見つけたものは、糞をいっしょうけんめいに丸めている虫だった。

感動してしまった。
人間がくさい、汚いと思うものをこんなに一生懸命に丸めて運ぼうとしている。

翌日はもう形跡すら残っていなかった。
posted by こおに at 23:14| Comment(0) | TrackBack(1) | マレーシア小話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月25日

こうもりの巣

マレーシアでの無謀な話第2弾、ジャングル編。

マレーシア半島にキャメロンハイランドというリゾート地がある。その近くに洞窟があり、そこにも一人で入ったことがある。

その洞窟に行くには小1時間歩かねばならず、しかもヒルの攻撃を受けながらだった。
洞窟の入り口には「何があってもあなたの責任」を意味する札がさがっていて、ちょっとひるんだが、まあ、よくある看板だし、ヒル攻撃をかわして到着したことを考えるとここで引き返す訳にはいかなかった。

洞窟の中にはカエルがたくさんいたが、それはカエルを食するへびがいるということを意味する。へびに会わないように、、と念じながら先に進んだ。
ついに一番奥に行き着いたのだが、そこは小さなコウモリの洞窟だった。天井にはびっしりと黒い塊がくっついている。

その洞窟の奥、上の方から陽が射していた。これは外につながっている可能性が高い。
へびに出会う可能性のある道を引き返すか、この洞窟を突破するか。
私は後者を選んだ。

こうもりの唾液には狂犬病菌があるという知識は持っていたので迷ったのだが、どうしても来た道を引き返す気にはなれなかった。
ハンカチを口に当てて、洞窟に入った途端、それまで静かに天井に張り付いていたこうもり達が乱舞し始めた。超音波で動く彼等が私の侵入に敏感に反応したのだ。

穴の下に到着した私はその穴が思ったよりも小さいことに気がつき、まずはしょっているリュックを穴から外へ放り投げた。
そして、私自身が脱出。

身体が半分地上に出たのだが、腰が途中でつかえてしまい、両手でえいやっと地面を押さえて弾みをつけたら、腰がスポンと抜けた。
穴脱出後、幸い、ほどなく道を見つけ、帰ることができた。

ああいう無茶はもうできない気がする。
posted by こおに at 21:46| Comment(0) | TrackBack(0) | マレーシア小話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月20日

へびのブレスレット

唐突ですが、
蛇が手首に巻きついたことがあります。
マレーシアボルネオ島の森林保護地区でのこと。

一人で森林浴をしていたら、一本の高い木にはしごがかけてあったのでつい登ってしまった。
はしごはお風呂やの煙突のように垂直にかけてあり、半分ほど昇ったところに「保険をチェックして」ということばがかけてあった。
それを読んで「あはは」と笑った数分後、伸ばした左手にヒヤッと冷たい感触。

見たら、オレンジと緑の小さな蛇がブレスレットのように手首に巻きついていた。ほとんど反射的に手を振ると、ブレスレットは手から離れ、はしごの下の方に巻きついた。

それまでは落ちないように両手でしっかりとはしごを掴んでいたのだが、右手だけでとどまっていたことに気がつき、慌てて両手を使って上に昇りプラットホームとよばれるてっぺんへ。

てっぺんは森林を見渡せる気持ちのよい場所のはずなのだが、頭の中は帰りの下りのことでいっぱいだった。しばらくそこにとどまっていたのだが、いつまでたっても下方のオレンジ緑は動こうとしないので、意を決して下りることにした。

蛇にかまれた時は血清が必要だから、その時は蛇を捕まえなきゃと思い、リュックに入っていたスーパーのビニール袋を出し、すぐ取り出せるようにズボンのポケットに入れた。こんな高いはしご上でしかも噛まれた片手で捕まえることができるのだろうかとは思ったが、とにかく、なくて後悔するよりはという気持ちだった。

下降開始。オレンジ緑が足元まで来たところで小休止。
しばらく根競べをして留まったのだが、日が暮れてきてしまう。えいやっとそこを通過した。
無事通過。

蛇の横を通った時は、手をひらひらとさせながら(はしごを触るだけ、という状態)下りた気がする。そして、無事着地。

自分の無謀さを後悔することは多々あるのだが、暗くなり始めた森の中での帰り道はただただ心細かった。

今でもあのヒヤッとした感覚、左手首が覚えている。
posted by こおに at 19:21| Comment(0) | TrackBack(0) | マレーシア小話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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